ハワイ島現地リポート

キラウエア火山 / ボルケーノ 【ハワイ島】

[概要]
ハワイ島で一番の観光スポットといえばキラウエア火山!
キラウエア火口(キラウエア・カルデラ)の周辺を巡るのが、オーソドックスな観光スタイルです。
ここを観光するには、ハワイ火山国立公園に入園することが必要です。入園料は車1台につき10ドル。料金を支払うとレシートが貰えます。レシートを入り口で見せれば、その後1週間は無料で入れるので、失くさないように持っていて下さい。


キラウエア・カルデラ (上空より)
遠方に見える山は マウナ・ケア

火口というと煮えたぎっている火口を思い浮かべてしまいますが、ここにある火口は昔のものなのでマグマを吐き出しているわけではありません。

よくあるハワイ島1周ツアーでは、このカルデラ内を巡るだけなのでドロドロの溶岩は見れません。勘違いしていると現地でがっかりする事になるので、ツアーに参加する時はドロドロの溶岩が見れるのかどうかの確認が必要です。

※ 溶岩は自然のものです。ドロドロ溶岩を見に行くツアーに参加したとしても、見れない場合もありますので、承知の上で申し込んでくださいね。

今、実際に噴火している火口はキラウエア・カルデラから南東にある プウ・オオ火口です。プウ・オオ火口についての詳しい内容は、リポート「チェーン・オブ・クレーターズ・ロード&ドロドロ溶岩」を参照して下さい。

灼熱の溶岩が見れないといっても、キラウエア・カルデラ周辺には、幾つもの興味深い見どころや面白そうなトレイルがあります。特にトレイルを歩けば、よりキラウエアを楽しむ事ができるでしょう。
ただ、噴火してはいないと言っても、この周辺の地下ではマグマが動いているのです。蒸気を噴出している場所もありますし、今にも崩れそうな場所もあります。トレイルを歩く時は注意が必要です。


[キラウエア・カルデラの大きさ]
火山の頭頂部が陥没して出来た大きな円形のくぼ地のうち、その穴の直径が2km以上のものが「カルデラ(スペイン語で「大釜」という意味)」と呼ばれています。(それ以下のものは単なるクレーター)
キラウエア・カルデラの直径は4〜5km。深さは130m。とっても広いのです。

[天候]
山の天気なので不安定。キラウエア周辺は黒い雲に覆われていることも多く、急に雨が降り出すこともしばしば・・・。雲の動きをよく観察しておきましょう。
トレイルを歩くならば雨具は必需品!
風が強く天候が悪い時は想像以上に冷えるので、長袖もあった方が無難です。ウィンドブレーカーなどがあれば重宝します。

また、キラウエア周辺で雨が降ってしまっても、がっかりすることはありません。雨は雨なりの楽しみ方があるんですよね!
特に地面から水蒸気が出ているような観光ポイントはお薦めです。普段より濛々と上がる水蒸気に包まれ、とても幻想的な一面を見ることができるのです。
それにその後、カラっと晴れて綺麗な虹に出会えるかもしれません!

[補足]
キラウエアを語る時、忘れてならないのが「火山の女神ペレ」の伝説。
現地の人達には「ペレが怒った時、火山が爆発する」と信じられています。

火山の女神ペレは容姿は美しのですが、気まぐれで、わがままで、恋多くて、嫉妬深くて、気に入らない相手はすぐに燃やしてしまう・・・
といった気性の激しい怖い女神様で、数々の伝説が残っています。
伝説については、延江さんのサイト 「ハワイの神話と伝説」に掲載されています。とっても奥深いですよ(^^*

そして、これは伝説というか噂というか・・・キラウエアでしてはいけない事があります。
それは溶岩や砂を持ち帰ること!
綺麗だから、記念だから、といって石を持ち帰ると、その人やその家族に災いが降りかかると言われているのです。
ハワイ火山国立公園には、実際に不幸にあってしまった人達から続々と謝罪文と石が送り返されてくるらしいのですが・・・
真相は別として、ハワイ火山国立公園では溶岩を持ち帰る事を禁止していますので、どちらにしても持ち帰ってはいけません。

地図

見どころ

トレイル
見どころ

● Halema'uma'u Crater (ハレマウマウ火口)

[地図へ戻る]

カルデラ内の広大な溶岩海原の中に、ボコンとできた大きな窪地がハレマウマウ火口です。直径900m、深さ85m。

前述の火山の女神ペレが、現在住んでいる場所だと伝えられており、ハワイアンにとっても非常に神聖な場所です。フラの儀式が行われ、レイやティ・リーフ等、ペレへの捧げ物が絶えず置かれています。その捧げ物を狙ってか、ハワイガン「ネネ」が展望台で遊んでいることもしばしばあるので、もしかしたらネネと出会えるかもしれません。

この火口は色々な場所から見ることが出来ますが、一番近くで見ることができるのがハレマウマウ展望台です。(写真右上)
この展望台に来ると、まずクレーターの大きさに圧倒されます。火口の周辺や底からは火山ガスが吹き出ており、迫力のある断崖を見ることが出来ます。キラウエア・カルデラの一番の名所と言っても過言ではないでしょう。

なお、展望台の駐車場が少し離れたところにあるので、展望台に来るにはハレマウマウ・トレイルを数分だけ歩くことになります。このトレイル周辺では硫黄臭が漂い、草木も殆ど見られません。硫黄で地面が黄色く染まった様子等、火山の雰囲気を十分味わえます。


雨の日のハレマウマウ火口

ハレマウマウ火口と捧げもの
(2001年9月, 2004年9月, 2005年9月, 2006年9月)

● Thurston Lava Tube
(サーストン溶岩トンネル / サーストン・ラバチューブ)

[地図へ戻る]

1959年、キラウエア・イキが噴火した時に形成されたラバ・チューブ(溶岩トンネル)です。
TBSで放送された「江原啓之が幸運を呼ぶ癒しのスピリチュアルジャーニー・ハワイ編(2006年4月15日放送)」で、オーラが見える場所としても紹介されていました。
ラバチューブ内のある場所で手をじっと見ていると、ぼんやりとオーラが見えてくるという内容だったと思います。
余談ですが番組の放送以来、ハワイ島ではスピリチュアル系のツアーが流行りだしたような・・・(笑)
真相は確かめていないので(確かめられるのかは謎ですが)分かりませんが、興味のある方は是非実験してみて下さいね。

では、早速その中を探検してみましょう。
駐車場から少し歩いたところに溶岩トンネルがあります。おおよそ2〜3分。木や草がわさわさと生えていてジャングルみたいな所を歩きます。(写真左)

シダ植物や蔦が生い茂っているその薄暗い入口は、溶岩トンネルとしての貫禄も十分。パッと見は、富士山にある風穴や氷穴といった感じでしょうか。(小さい頃の記憶なので違っていたらゴメンナサイ)
じめじめしていてシダ植物が好きそうな場所です。

中に入るとライトが等間隔にあるものの、かなり暗いです。カメラのフラッシュも、ここでは光がなかなか届きません。
天井から水滴がポタポタと滴り落ちてきているので、水溜りがあちらこちらにあります。足元にはご注意を。

トンネルの壁は以外にも滑らかでした。
以前は溶岩鍾乳石が形成されていたそうですが、観光客に取られてしまったのか、今では見られなくなってしまったようです。ちょっと悲しいことですね・・・。


溶岩トンネル内(上)
他のラバチューブで見た溶岩鍾乳石(右)

トンネルの入り口から出口までは、歩いて約5〜6分くらい。
短いと感じた方は、溶岩トンネル出口の階段の途中に、更にトンネルの奥へと続く道があるので挑戦してみては如何でしょうか?
こちらはトンネル内を照らすライトは一切ありません。自分の懐中電灯だけが頼りになります。(一般のルートではないので自己責任になります)
私は行ったことがありませんが、なかなか興味のそそる場所です。
(2002年9月, 2005年9月)


● Steam Vents (蒸気の噴気孔)

[地図へ戻る]

地中を流れる熱い溶岩が地下水を温めるため、それが水蒸気となり地表へと立ち昇ります。その様子が見れるのがここ、スチームベント。
駐車場のすぐそばに囲いがしてある噴気孔があり、穴の中をのぞくことができます。ただ、水蒸気といっても火山ガスなので有害な成分も多少含まれています。長居をしたり、故意に吸い込んだりするのは止めておきましょう。

地味な場所なので満足できないかもしれません。そんな時は、トレイルを歩いてみて下さい。
スチーム・ベントの駐車場付近から、カルデラに向かって1本のトレイルが伸びています。とても短いトレイルですが「 スチーミング・ブラフ・トレイル」という名前も付いています。

ただっ広い立ち枯れた草原の中を、カルデラに向かって進みます。右手には マウナ・ロアを望むことも出来て景色もいいのですが、ちょっと寂しげで秋の雰囲気が漂っていました。
カルデラまで来ると、トレイルはカルデラを囲うようにして伸びる「クレーター・リム・トレイル」に突き当たります。カルデラに沿って散策していると、カルデラの崖っぷちから火山ガスがモワモワと出ているのを観察することができます。


水蒸気がモワモワと揺れる
スチーム・ベント

Steaming Bluff Trail
右手にはマウナ・ロアが望めます

トレイルの先のカルデラの崖っぷち

クレーター・リム・トレイルを散策

(2004年9月, 2005年9月, 2006年9月)


● Jaggar Museum
(ジャガー・ミュージアム)

[地図へ戻る]

営業時間 : 8:30 〜 17:00 (無休)

1912年、地質学者「トーマス・ジャガー」により設立された博物館。
館内には、地震計など 火山地帯の研究に使う機材や、珍しい形をした溶岩(ペレの涙やペレの髪の毛など)、そして火山のメカニズムが書かれたパネルなどが展示されています。
売店には、噴火時の迫力ある写真や火山関係の書物、DVDやCDなどが売られていました。

博物館の外にはカルデラを一望できる展望台もあります。ハレマウマウ火口の全貌を見ることができ、なかなかの絶景です。(写真右上)
そして、ここの駐車場から見るマウナ・ロアも美しいので、私的には博物館というよりも景色目当てで立ち寄ってしまっています(笑)
(2004年9月, 2006年9月)


● Southwest Rift (サウスウェスト・リフト)

[地図へ戻る]

火山には 円錐状火山、鐘状(しょうじょう)火山、楯状火山 など色々な種類があります。
円錐火山の代表的なものは富士山。
鐘状火山は溶岩ドームとも呼ばれていて、その高さは低く、昭和新山などがこれにあたるのだそうです。
そして、キラウエアは楯状火山の部類に入ります。

【楯状火山とは】
火山の中心部から、外に向かって何本かの大きな亀裂(リフト・ゾーン)が放射線状に何キロにも渡って走り、そのリフト・ゾーンに沿って、いくつもの噴火口が作られている形状の火山のことを楯状火山と呼びます。そして、それらリフト・ゾーンの地下には ラバ・チューブが形成されていて、そこには灼熱の溶岩が流れているのです。

実際、キラウエアではカルデラを中心として、南西に1本(サウスウェスト・リフト・ゾーン)、南東に1本(イースト・リフト・ゾーン)の亀裂が長く延びています。そのうちの一つ、サウスウェスト・リフト・ゾーンの一部を垣間見ることができるのが、このポイントなのです。
現在噴火中のプウ・オオ火口は、もう一方のイースト・リフト・ゾーンにあります。
プウ・オオ火口についての詳しい内容は、リポート「チェーン・オブ・クレーターズ・ロード & ドロドロ溶岩」を参照にして下さい。

また、サウスウェスト・リフトを望むこのポイントから、ほんの少し歩くとカルデラの崖っぷちに行けます。ここから眺めるカルデラは最高に迫力があり、キラウエアの大好きな景色の一つです。興味のある方は、見に行ってみて下さいね。
断崖にはシラオネッタイチョウが優雅に飛んでいる姿を見ることもできました。


キラウエア・カルデラの眺望

シラオネッタイチョウ
(2004年9月, 2005年9月, 2006年9月)

● keanakakoi Overlook
(ケアナカコイ・クレーター展望台)と周遊路

[地図へ戻る]

クレーター・リム・ドライブ沿いの駐車スペースに車を止めて、ケアナカコイ・クレーターを見学してみました。

現在のケアナカコイ・クレーターの深さは、たったの35m。
ですが、1886年に調査をした時のクレーターの深さは今よりも4倍程あり、約120m もあったそうです。
昔のハワイアン達は、この深いクレーターから固くキメの細かいガラス質の玄武岩を集めて、ナイフや槍、斧などを作っていました。
しかし、その採石場も1877年の噴火により溶岩で埋まってしまったのだそうです。

また、このクレーターの道を挟んで向かい側には、ちょっとした周遊路があります。
この周遊路をぐるりと1周すると、September 1982 Lava Flow (1982年9月の溶岩流)を遠目から見ることができます。
「September 1982 Lava Flow」は観光ポイントにはなっていますが、今まで一度もじっくりと見たことがありませんでした。
しかし、この場所から見た Lava Flow は、なかなか見応えのあるもので、今度は間近に見たくなりました。

地図にも載っていないような名もない周遊路ですが、今まで気付かなかったキラウエア・カルデラの一面を垣間見ることが出来ます。機会があれば行ってみて下さいね。


周遊路から見たカルデラ

September 1982 Lava Flow
(2006年9月)

● Volcano Art Center
(ボルケーノ・アート・センター)

[地図へ戻る]

ボルケーノ・ビジター・センターの隣(奥?)にあるアートセンター。
趣がある建物だなぁと思っていたら、何と!
1877年に建てられたボルケーノ・ハウス(3代目の建物)が移築されたものなのだそうです。
3代目のボルケーノ・ハウスは、1940年に火事で焼けてしまったのですが、半分は焼け残り、それを修復して建てられたのがこのアートセンターです。
(現在のボルケーノ・ハウスは4代目で、1941年に作られた建物です)


雰囲気のいいギャラリー内
味わいがあります

お庭のボードに、昔のボルケーノハウスの
姿が紹介されています

アートセンターはギャラリー兼ショップで、ハワイのアーティスト達の芸術作品の展示・販売をしています。
貴重なコアの木(写真左)がふんだんに使われているテーブルやイス、小物や絵画まで素敵なものがいっぱい!
もちろん、お値段はお高いものばかりですが・・・

でも中には、子供のお小遣い程度で買えるものがありました。それは版画。
ハワイにまつわる動物や植物、自然や文化などが描かれた、とっても素敵な版画がたくさん置いてあります。それが1枚たったの5ドル。
じっくり吟味して1枚購入してみました。
絵は折れないようにダンボールのような厚紙に挟んでくれます。(+ 別料金 75セント)
他にはコアの木製のホヌ型オーナメント、sawamiさんの絵などを購入。いいお土産になりました♪


とっても素敵な版画
額は日本で購入

日本人アーティスト
sawamiさんの絵です。
これもフレームはコア製

ホヌ型オーナメント
(コア製品)
(2005年9月, 2006年9月)
トレイル

キラウエア・イキ展望台より
左隅の丘が プウ・プアイ

● Kilauea Iki Trail
(キラウエア・イキ・トレイル)

[地図へ戻る]

往復 : 2時間〜2時間半 (4マイル/6.4km)
必需品 : 帽子、水、雨具
お疲れ度(MAX5) : (´-`;)(´-`;)(´-`;)
参考図書 :
ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)
ハワイアン・ハイキングトレイル(クレイグ・チズム)

キラウエア・イキ・クレーターの底を歩くことができる有名なトレイルです。「イキ 」とはハワイ語で「小さい」という意味。
といっても、歩いてみると火口はけっこう大きいです!

イキ・クレーターが最初に噴火したのは1868年のこと。その後、1959年にも大噴火を起こしています。噴石丘の「プウ・プアイ」や、有名な「サーストン溶岩トンネル」も、この時に創られました。
流れ出た溶岩が火口に溜まって溶岩湖が出来たため、冷え固まった地面は自然にできたとは思えないほど平らになっています。展望台から見ると、火口の中に運動場が広がっているかのようです。

キラウエア・イキ・トレイルの出発点は2つあります。キラウエア・イキ展望台からのルートと、サーストン溶岩トンネルの駐車場からのルートです。
私的には、サーストン溶岩トンネルの駐車場から反時計回りに歩くのがオススメ。一番楽しみな火口の底のハイキングが後半になるからです。最後は急坂を登らなければなりませんが・・・。
また、イキ・トレイルを全行程歩くのは大変だけど火口の底には行ってみたいという方は、サーストン溶岩トンネルの駐車場から時計回りに歩けば、最短距離で火口に到達する事ができます。


赤い点線が キラウエア・イキ・トレイル

キラウエア・イキ・トレイルの出発点
(溶岩トンネルの駐車場)

では早速、溶岩トンネルの駐車場から反時計周りに出発してみましょう!
イキ・トレイルは、溶岩トンネルの駐車場でクレーター・リム・トレイルと合流します。なので、今から歩くこの道は、クレーター・リム・トレイルの一部でもあります。
森林の中に一直線に伸びる道には、ところどころ火口を見下ろすポイントが設けられているので景色にも飽きません。ちょこちょこ立ち止まりながら歩くこと約10分。キラウエア・イキ展望台に到着しました。
しばし展望台からの景色を堪能してから先へ進みます。
ここからが本番!

先に進んでいくと、車の音が聞こえなくなる替わりに、周囲は鳥や虫たちの声でいっぱいになります。森林の深部に入り込んでいっているようで冒険心がくすぐられますね。
そんなキラウエアの自然に浸りながら、暫く同じような風景の道を黙々と進んで行くと、クレーター・リム・トレイルとの分岐が現れます。ここを左へ行きます。
キラウエア・イキ・トレイルには、この他にも分岐点がいくつかあるのですが、火口に沿うよう全て左へ(反時計回りの場合)行けば迷うことはありません。

この辺りまでくると道は緩やかな下り坂になり、景色もだんだん変わってきます。鬱蒼としたシダとオヒアの森、そして大きな岩がごろごろと転がっている様は、ジュラシック・パークの世界に紛れ込んでしまったかのように感じられました。小さい恐竜が今にもピョンピョンと跳んできそうです。

ここから更に10分弱歩くと、やっとキラウエア・イキ火口の西の端に到着。だいぶ下の方まで降りてきたのがわかります。ここまで来れば火口の底まであと僅か。
一気に下って底に無事到着しました。

キラウエア・イキ・クレーターは、小さな火口と大きな火口が合体して一つの火口となっています。ちなみに今、降りてきたのは小さい火口の方。
大きな火口の底は、溶岩湖が出現したために真っ平らに冷え固まったのですが、小さい火口の底は、ゴツゴツしてたりクラックがあったりで歩きにくいです。
更に、地面がガタガタしているせいか道が判りづらくなっていました。反時計回りで来た場合は道から多少外れたとしても、大きい火口を目指して歩けば自然とトレイルに戻れるので平気ですが、時計回りで来る場合は、登り口がちょっとわかりにくいかもしれません。


西側から見た イキ火口

噴石丘「プウ・プアイ」

艶やかな「オヘロ」の実

溶岩大地に生える タマシダ

まずは、今降りてきた場所(小さい火口)を散策してみました。
この辺りの地面にはカンラン石が多く含まれており、溶岩を間近で見ると、緑の石の欠片がそこかしこに光っているのがわかります。グリーン・サンド・ビーチの元にもなっているあの緑色の石ですね。

そして、こんな真っ黒な溶岩の中にも植物の息吹を感じることができました。溶岩台地に真っ先に根付くといわれている「タマシダ」や「オヘロ」そして「オヒア」が力強く生きていました。オヘロは真っ赤な小さな実をつけていて、食べることもできます。
ただし、食べる前に火山の女神ペレに実を捧げなければいけないと伝えられています。そうしないとペレの怒りをかうのだとか・・・(^^ゞ
(オヘロに似た実を付ける植物で、その実に毒を持っているものもあるので、よく知らないのに無闇に食べるのは危険です)

今度は視線を上に向けてみました。
右手には噴石丘のプウ・プアイが迫ってくるかのようにそびえたっています。展望台などから遠目で見ると、それほど大きく感じないのですが、火口の底から見ると迫力がありますね。
溶岩でゴツゴツとした山肌には幾筋ものヒビ割れがあり、大きな岩がたくさん転がっていたりで荒々しい様子でした。地震があったらすぐに崩れてしまいそうな不安定さがあります。


大きなクラック

ごつごつ道を歩きます

ごつごつとした道を数分歩くと、大きい火口へ到達。この辺りでは大きなクラックを目の当たりにすることができます。まるで大地震後のフニャフニャになってしまったアスファルトを見ているかのようでした。

噴石丘プウ・プアイ、大きなクラック、そしてこの窪んだ火口自体、全て自然が創ったものです。
自然の力って果てしないですね。

クラックの先は、打って変わって真っ平らな大地が広がっていました。小さな亀裂は所々あるものの、とても歩きやすいです。
火口の底のど真ん中にはハイカー達が歩いた跡がうっすら残っていて、それが道になっているのが分かります。
やっとここまで来ました!
迷うことはない道ですが、ケルンなども置いてあり雰囲気もバッチリです。そして、見どころも満載。
こう見えても、キラウエア・イキ火口の地下1kmほどの場所には、まだ灼熱の溶岩がドロドロとうごめいています。その熱で地下水が熱せられて火山ガスが吹き出ているところが幾つか見られます。スチーム・ベントと同じで成分はほとんどが水蒸気。なので多少は近寄って観察しても大丈夫です。


ケルンを辿ります

火山ガスが吹き出る地面

スポンジ状の溶岩

健気に咲くレフアの花

火口の底を渡り切ったところで、トレイルは森の中へ入ります。
ここからがちょっと大変。散々歩き回った後の上り坂です。それほど急な坂というわけでもないのですが、やっぱりね(^^;
そして登ること20分。出発地点(写真右)に戻ってこれました。感無量!

このトレイルは、歩く毎に景色が変わり飽きがきません。火山の色々な表情を見てキラウエアに浸ることができます。
火口の底は本当に歩くのが楽しくて疲れも忘れてしまった程です。
広大なクレーターの底を是非とも堪能してみて下さい。
(2004年9月)


● Devastation Trail
(デバステーション・トレイル)

[地図へ戻る]

往復 : 30分 (1マイル/1.6km)
お疲れ度(MAX5) : (´-
参考図書 :
ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)

英語で「Devastation」とは「荒廃」、「惨状」などの意味があります。
行ってみると本当にその通りで、どこか知らない星に降り立ってしまったような荒涼とした風景が広がっていました。殺伐としているけれど、不思議と和める(?)魅力あるトレイルです。

ルートはデバステーション・トレイルの駐車場から、キラウエア・イキ・クレーターの脇にあるプウ・プアイ(噴石丘)の展望台まで。往復約30分程度です。
※ 写真(左)の左奥に見えるのがプウ・プアイ。
距離は短く景色の変化もあり面白いです。とっても歩きやすいトレイルなので、かなりオススメ!

トレイルの出発点は林の中にありました。
ここではハワイ固有植物のプキアヴェを発見!
といっても、日本に帰って植物図鑑を見ていて気づいたのですが(笑)


出発地点は林の中

ハワイ固有植物、プキアヴェ

ヒメツルソバ(ポリゴナム)の花が
咲き乱れるトレイルの周辺

数分歩くと林から抜け出て、急に視界が広がります。
道の脇には草木があり、ナパウ・トレイルでも見かけたピンクの可愛いヒメツルソバのカーペットがたくさん敷き詰められていました。
そして、道の先にはあの有名な荒涼とした景色が・・・!

左側に佇む白い枯れ木。正面の丘はプウ・プアイです。
独特の雰囲気を放っています。

ただっ広い大地を色々歩き回りたいところですが、トレイルを外れないよう注意書きがありました。
きっちり従いましょう。

この辺りは、キラウエア・イキが噴火した時に吹き出したスコリア(溶岩ではない)と呼ばれる小石が、綺麗に敷き詰められています。しゃがんで地面をじっくり見ていると、スコリアに混じって黒いつるんとした丸い石が見つかるかもしれません。
これが「ペレの涙」です。
私はここで初めて目にすることができました。

欠けているものはよく見かけるのですが、綺麗な球体を留めているものにはなかなかお目にかかれません。
3人で10分くらい探したでしょうか?
見事、二つの美しい「ペレの涙」を発見することができました。
もちろん溶岩のお持ち帰りは禁止なので、そっと置いてきましたが(^^ゞ
子連れの方は、宝探し気分で子供と一緒になって探すのも楽しいかもしれませんね。
大人の私達でも夢中になってしまいました(笑)

荒涼としたスコリアの大地を抜けると、道は再び林の中へと入ります。
数分でプウ・プアイの展望台に到着。
展望台からは、プウ・プアイとキラウエア・イキ・クレーターを見渡すことができます。
こちら側からの眺めもなかなかのものでした。

あとは、もと来た道を戻るだけ。
たったの30分で、とっても不思議な景色が味わえるこのトレイル。皆さんも是非歩いてみて下さいね。
(2005年9月)


● Sulphur Banks Trail
(サルファー・バンクス・トレイル)

[地図へ戻る]

全行程 : 1時間強
あると便利なもの : 硫黄の臭いに弱い方はマスク
お疲れ度(MAX5) : (´-`;)
参考図書 :
ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)
※ トレイル上には火山ガスが出ている箇所があります。呼吸器や循環器疾患を持っている方、新生児や乳幼児、妊婦さんなどは、避けた方が良いかもしれません。

「Sulphur」とは硫黄のこと。岩は硫黄で薄黄色く染まり、地面の裂け目からはモクモクと水蒸気が上がっています。周辺は硫黄のニオイでいっぱい!
サルファー・バンクスはそんな場所。そこを巡るのが、サルファー・バンクス・トレイルです。

まずは、車をビジターセンターの駐車場に止めてボルケーノハウス方面へ行きます。
出発地点は、ボルケーノ・ハウスとボルケーノ・アート・センターの間にある芝生の一角。ちょっとわかりにくいかもしれません。


道を挟んで右側(アートセンター側)
トレイルの起点となります

道を挟んで左側(ボルケーノ・ハウス側)
トレイルの終点となります

参考にした書籍「ハワイ・トレッキング」では、ボルケーノハウス側から入って、アートセンター側に抜ける周り方を紹介していますが、私達はそれとは反対周りで歩いてみました。

まずは、右上の写真の芝生の上の道を案内板の通りに行ってみて下さい。
最初は日陰で心地のいい森の中を歩きます。
ここは植物がいっぱい。可憐なお花も咲いていました。


緑がいっぱい♪

歩き始めて10分弱、急に視界が開けて雰囲気がガラリと変わりました。
ここがサルファーバンクスです。


サルファーバンクスに到着

木道で周遊路ができています

硫黄で黄色く染まった岩
クリーム色のペンキが塗ってあるみたい

周辺の草地に、たくさん咲いていた
バンブー・オーキッド

日本風に言えば「地獄谷」って感じでしょうか?
木道で周遊路ができているので、歩きやすいです。
わりと「おおっ」っと思える風景なのですが、すれ違った人は2組くらい。綺麗に整備されているのに何だかもったいないですね・・・。
ボルケーノ好きの方でしたら、サルファー・バンクスは面白い場所だと思います。興味のある方は是非行ってみて下さい。スチーム・ベントからも歩いて行ける距離なので、ついでに行ってみるのも良いと思います。

ところで、サルファーバンクスで見つけた注意書きがコチラです▼

絵がリアルで強烈すぎ・・・(笑)
硫黄のある岩場は崩れやすくて危険ですよ、という意味なのでしょうね。
よく読んでいませんでしたが、わかりやすい注意書きです(^^;

開けた場所は木道のあるこの場所だけで、道はまた森の中へと続いています。
その森の所々の地面には亀裂があり、そこからも水蒸気が噴出されていました。周辺には火山ガスのせいで立ち枯れてしまった植物達の様子を伺うこともできます。ただ、火山ガスには有害な成分も含まれています。基本的には大丈夫なのですが、あまり長居はしない方がいいかもしれません。(妊婦さんや乳幼児、心臓や呼吸器系の疾患をお持ちの方は注意して下さい)
森を抜けるとクレーター・リム・ドライブに出るので、ここを渡ります。


モワモワ水蒸気

立ち枯れのオヒアの木

クレーター・リム・ドライブを渡ります

ボルケーノ・ハウス方面へ

後半は案内板に従い、クレーター・リム・トレイルを歩いてボルケーノ・ハウス方面へ向かいます。
ここでもまた大地から湧き上がる水蒸気を見ることができました。

しばらく歩いてゆくと視界が開け、所々、道からカルデラを望むことができるようになります。間近で見るのより迫力は劣りますが、ここから眺めるカルデラも、一味違っていい感じですね。
飽きを感じないさせない道のりです。


所々、カルデラを見ることができます

森の中

ボルケーノ・ハウスまであと少し

戻ってきました!

最後は、しっとりとした森の中を歩きます。
坂道を登ってゆくとボルケーノハウスの脇へ出ました。ここが終点です。

「ハワイ・トレッキング」によると、このトレイルは早朝や雨の日に歩くのがお薦めと出ていました。
水蒸気の量が多く、とても幻想的な雰囲気になるのだそうです。
それはここだけでなく、ハレマウマウ火口やスチームベントでも同じことが言えて、雨の日に見たその2箇所は普段よりも水蒸気がすごかったのを覚えています。
雨の日のサルファー・バンクスがどんな感じなのか、改めて味わってみたいものです。
(2006年9月)

〔2001年9月、 2002年9月、2004年9月、2005年9月、2006年9月〕
[スポンサードリンク]


ハワイ島マップへ戻る


ハワイ島ガイド!アロハ魂クマックス

Halema'uma'u Crater Thurston Lava Tube Steam Vents Jaggar Museum Southwest Rift keanakakoi Overlook Volcano Art Center Kilauea Iki Trail Devastation Trail Sulphur Banks Trail