![]() キラウエア・イキ展望台より 左隅の丘が プウ・プアイ |
往復 : 2時間〜2時間半 (4マイル/6.4km)
必需品 : 帽子、水、雨具
お疲れ度(MAX5) : ★★★
参考図書 :
ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)
ハワイアン・ハイキングトレイル(クレイグ・チズム)
キラウエア・イキ・クレーターの底を歩くことができる有名なトレイルです。「イキ 」とはハワイ語で「小さい」という意味。といっても、歩いてみると火口はけっこう大きいですよ!
イキ・クレーターが最初に噴火したのは1868年のこと。その後、1959年にも大噴火を起こしています。噴石丘の「プウ・プアイ」や、有名な「サーストン溶岩トンネル」も、この時に創られました。流れ出た溶岩が火口に溜まって溶岩湖が出来たため、冷え固まった地面は自然にできたとは思えないほど平らになっています。展望台から見ると、火口の中に運動場が広がっているかのようです。そして、ここを歩くのが醍醐味。
キラウエア・イキ・トレイルの出発点は2つあります。キラウエア・イキ展望台からのルートと、サーストン溶岩トンネルの駐車場からのルートです。
私的には、サーストン溶岩トンネルの駐車場から反時計回りに歩くのがオススメ。一番楽しみな火口の底のハイキングが後半になるからです。最後は急坂を登らなければなりませんが。
また、イキ・トレイルを全行程歩くのは大変だけど火口の底には行ってみたいという方は、サーストン溶岩トンネルの駐車場から時計回りに歩けば、最短距離で火口に到達する事ができます。
![]() オレンジ色の点線が キラウエア・イキ・トレイル |
![]() キラウエア・イキ・トレイルの出発点 (溶岩トンネルの駐車場) |
では早速、溶岩トンネルの駐車場から反時計周りに出発してみましょう!
イキ・トレイルは、溶岩トンネルの駐車場でクレーター・リム・トレイルと合流します。なので、今から歩くこの道は、クレーター・リム・トレイルの一部でもあります。森林の中に一直線に伸びる道には、ところどころ火口を見下ろすポイントが設けられているので景色にも飽きません。ちょこちょこ立ち止まりながら歩くこと約10分。キラウエア・イキ展望台に到着しました。
しばし展望台からの景色を堪能してから先へ進みます。ここからが本番!
先に進んでいくと、車の音が聞こえなくなる替わりに、周囲は鳥や虫たちの声でいっぱいになります。森林の深部に入り込んでいっているようで冒険心がくすぐられますね。そんなキラウエアの自然に浸りながら、暫く同じような風景の道を黙々と進んで行くと、クレーター・リム・トレイルとの分岐が現れます。
ここを左へ行きます。
キラウエア・イキ・トレイルには、この他にも分岐点がいくつかあるのですが、火口に沿うよう全て左(時計回りの場合は右)へ行けば迷うことはありません。
この辺りまで来ると道は緩やかな下り坂になり、景色もだんだん変わってきます。鬱蒼としたシダとオヒアの森、そして大きな岩がごろごろと転がっている様は、ジュラシック・パークの世界に紛れ込んでしまったかのように感じられました。小さい恐竜が今にもピョンピョンと跳んできそうです。
ここから更に10分弱歩いて、やっとキラウエア・イキ火口の西の端に到着しました。だいぶ下の方まで降りてきたのがわかります。ここまで来れば火口の底まであと僅か。そこから一気に下って火口の底に無事到着!
キラウエア・イキ・クレーターは、小さな火口と大きな火口が合体して一つの火口となっています。ちなみに今、降りてきたのは小さい火口の方。大きな火口の底は、溶岩湖が出現したために真っ平らに冷え固まったのですが、小さい火口の底は、ゴツゴツしてたりクラックがあったりで歩きにくいですね。
更に、地面がガタガタしているせいか道が判りづらくなっていました。反時計回りで来た場合は道から多少外れたとしても、大きい火口を目指して歩けば自然とトレイルに戻れるので平気ですが、時計回りで来る場合は、登り口がちょっと分かりにくいかもしれません。
![]() 西側から見た イキ火口 |
![]() 噴石丘「プウ・プアイ」 |
![]() 艶やかな「オヘロ」の実 |
![]() 溶岩大地に生える タマシダ |
まずは、今降りてきた場所(小さい火口)を散策してみました。
この辺りの地面にはカンラン石が多く含まれており、溶岩を間近で見ると、緑の石の欠片がそこかしこに光っているのがわかります。グリーン・サンド・ビーチの元にもなっているあの緑色の石ですね。
そして、こんな真っ黒な溶岩の中にも植物の息吹を感じることができました。溶岩台地に真っ先に根付くといわれている「タマシダ」や「オヘロ」そして「オヒア」が力強く生きていました。オヘロは真っ赤な小さな実をつけていて、食べることもできます。ただし、食べる前に火山の女神ペレに実を捧げなければいけないと伝えられています。そうしないとペレの怒りをかうのだとか…。(※オヘロに似た実を付ける植物で、その実に毒を持っているものもあるそうなので、よく知らないのに無闇に食べるのは危険です。)
今度は視線を上に向けてみました。右手には噴石丘のプウ・プアイが迫ってくるかのようにそびえたっています。展望台などから遠目で見ると、それほど大きく感じないのですが、火口の底から見ると迫力がありますね。溶岩でゴツゴツとした山肌には幾筋ものヒビ割れがあり、大きな岩がたくさん転がっていたりで荒々しい様子でした。地震があったらすぐに崩れてしまいそうな不安定さがあります。
![]() ゴツゴツとした道を歩きます |
![]() 大きなクラック |
ごつごつとした道を数分歩くと、大きい火口へ到達。この辺りでは大きなクラックを目の当たりにすることができます。まるで大地震後のフニャフニャになってしまったアスファルトを見ているかのようでした。噴石丘プウ・プアイ、大きなクラック、そしてこの窪んだ火口自体、全て自然が創ったものです。自然の力って果てしない!
クラックの先は、打って変わって真っ平らな大地が広がっていました。小さな亀裂は所々あるものの、とても歩きやすいです。火口の底のど真ん中にはハイカー達が歩いた跡がうっすら残っていて、それが道になっているのが分かります。
迷うことはない道ですが、ケルンなども置いてあり雰囲気もバッチリ。そして、見どころも満載。こう見えても、キラウエア・イキ火口の地下1kmほどの場所には、まだ灼熱の溶岩がドロドロとうごめいていると聞きます。その熱で地下水が熱せられて火山ガスが吹き出ているところが幾つか見られました。スチーム・ベントと同じで成分はほとんどが水蒸気。なので多少は近寄って観察しても大丈夫です。
![]() ケルンを辿ります |
![]() 火山ガスが吹き出る地面 |
![]() スポンジ状の溶岩 |
![]() 健気に咲くレフアの花 |
火口の底を渡り切ったところで、トレイルは森の中へ入ります。ここからがちょっと大変。散々歩き回った後の上り坂です。それほど急な坂というわけでもないのですが、やっぱりね…。
そして登ること20分。出発地点(写真右)に戻ってこれました!
このトレイルは、歩く毎に景色が変わり飽きがきません。火山の色々な表情を見てキラウエアに浸ることができます。火口の底では歩くのが楽しくて疲れも忘れてしまった程でした。広大なクレーターの底を是非とも堪能してみて下さい。
(2004年9月)
往復 : 30分 (1マイル/1.6km)
お疲れ度(MAX5) : ★
参考図書 : ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)
英語で「Devastation」とは「荒廃」「惨状」などの意味があります。行ってみると本当にその通りで、どこか知らない星に降り立ってしまったような荒涼とした風景が広がっていました。殺伐としているけれど、不思議と和める(?)魅力あるトレイルです。
ルートはデバステーション・トレイルの駐車場から、キラウエア・イキ・クレーターの脇にあるプウ・プアイ(噴石丘)の展望台までの往復です。全部で約30分程度。距離は短く景色の変化もあり面白いです。とっても歩きやすいトレイルなので、オススメですよ。※ 写真(左)の左奥に見えるのがプウ・プアイです。
トレイルの出発点は林の中にありました。ここではハワイ固有植物のプキアヴェを発見!ピンク色の小さい丸っこい実がなっています。発見とは言っても、日本に帰って植物図鑑を見ていて気づいたんですけどね(笑)
![]() 出発地点は林の中 |
![]() ハワイ固有植物、プキアヴェ |
![]() ヒメツルソバ(ポリゴナム)の 花が咲き乱れるトレイルの周辺 ピンクのカーペットみたいです |
数分歩くと林から抜け出て、急に視界が広がります。道の脇には草木があり、ナパウ・トレイルでも見かけたピンクの可愛いヒメツルソバ(ポリゴナム)のカーペットがたくさん敷き詰められるように咲いていました。そして、道の先にはあの有名な荒涼とした景色が・・・!
道の左側に佇む白い枯れ木。正面の丘はプウ・プアイです。独特の雰囲気を放っていますよね。
ただっ広い大地を色々歩き回りたいところですが、トレイルを外れないよう注意書きがありました。きっちり従いましょう。
この辺りは、キラウエア・イキが噴火した時に吹き出したスコリアと呼ばれる小石(溶岩ではありません)が、綺麗に敷き詰められています。この辺りで、しゃがんで地面をじっくり見ていると、スコリアに混じって黒いつるんとした丸い石が見つかるかもしれません。
これが「ペレの涙」です。私はここで初めて目にすることができました。
欠けているものはよく見かけるのですが、綺麗な球体を留めているものにはなかなかお目にかかれません。3人で10分くらい探したでしょうか。見事、二つの美しい「ペレの涙」を発見することができました。もちろん溶岩のお持ち帰りは禁止なので、そっと置いてきましたが…(ちょっと残念)
子連れの方は、宝探し気分で子供と一緒になって探すのも楽しいかもしれませんね。大人の私達でも夢中になってしまいました(笑)
荒涼としたスコリアの大地を抜けると、道は再び林の中へと入ります。数分でプウ・プアイ展望台に到着。展望台からは、プウ・プアイとキラウエア・イキ・クレーターを見渡すことができます。こちら側からの眺めもなかなかのものでした。


あとは、もと来た道を戻るだけ。たったの30分で、とっても不思議な景色が味わえるこのトレイル。皆さんも是非歩いてみて下さいね。
2010年9月、再び歩いてきたので写真を追加しておきます。
![]() 晴れの日のデバステーショントレイル |
![]() プウプアイ展望台 |
(2005年9月 , 2010年9月)
全行程 : 1時間強
あると便利なもの : 硫黄の臭いに弱い方はマスク
お疲れ度(MAX5) : ★☆
参考図書 : ハワイ・トレッキング(近藤 純夫 著)
※ トレイル上には火山ガスが出ている箇所があります。呼吸器や循環器疾患を持っている方、新生児や乳幼児、妊婦さんなどは、避けた方が良いかもしれません。
「Sulphur」とは硫黄のこと。岩は硫黄で薄黄色く染まり、地面の裂け目からはモクモクと水蒸気が上がっています。周辺は硫黄のニオイでいっぱい!サルファー・バンクスはそんな場所。そこを巡るのが、サルファー・バンクス・トレイルです。
まずは、車をビジターセンターの駐車場に止めてボルケーノハウス方面へ行きます。出発地点は、ボルケーノ・ハウスとボルケーノ・アート・センターの間にある芝生の一角。ちょっとわかりにくいかもしれません。
![]() 道を挟んで右側(アートセンター側) こちらをトレイルの起点としました |
![]() 道を挟んで左側(ボルケーノ・ハウス側) トレイルの終点となります |
参考にした書籍「ハワイ・トレッキング」では、ボルケーノハウス側から入って、アートセンター側に抜ける周り方を紹介していますが、私達はそれとは反対周りで歩いてみました。
まずは、上の写真の芝生の上の道を案内板の通りに行ってみて下さい。最初は日陰で心地のいい森の中を歩きます。ここは植物がいっぱい。可憐なお花も咲いていました。
![]() |
![]() 緑がいっぱいのトレイル |
![]() |
歩き始めて10分弱、急に視界が開けて雰囲気がガラリと変わりました。
ここがサルファーバンクス。木道で周遊路が作られていて、歩きやすいです。
![]() サルファーバンクスに到着 |
![]() 木道で周遊路ができています |
![]() 硫黄で黄色く染まった岩 クリーム色のペンキが塗ってあるみたい |
![]() 周辺の草地に、たくさん咲いていた バンブー・オーキッド |
日本風に言えば「地獄谷」って感じでしょうか?モクモクと立ち昇る水蒸気は硫黄臭く、ついつい温泉卵を想像してしまいました。
わりと「おおっ!」っと思える風景なのですが、すれ違った人は2組くらい。綺麗に整備されているのに何だかもったいないですね…。ボルケーノ好きの方でしたら、サルファー・バンクスは面白い場所だと思います。興味のある方は是非行ってみて下さい。スチーム・ベントからも歩いて行ける距離なので、そちらからついでに寄ってみるのも良いと思います。
ところで、サルファーバンクスで見つけた注意書きが左の写真です。
絵がリアルで強烈すぎ!思わず笑ってしまいました。よく読んではいませんが、硫黄のある岩場は崩れやすくて危険ですよ、と分かりやすい注意書きですね(笑)
開けた場所は木道のあるこの場所だけで、道はまた森の中へと続いています。
その森の所々の地面には亀裂があり、そこからも水蒸気が噴出されていました。周辺には火山ガスのせいで立ち枯れてしまった植物達の様子を伺うこともできます。ただ、火山ガスには有害な成分も含まれています。基本的には大丈夫なのですが、あまり長居はしない方がいいかもしれません。(妊婦さんや乳幼児、心臓や呼吸器系の疾患をお持ちの方は注意して下さい)
森を抜けるとクレーター・リム・ドライブに出るので、ここを渡ります。
![]() モワモワ水蒸気 |
![]() 立ち枯れのオヒアの木 |
![]() クレーター・リム・ドライブを渡ります |
![]() ボルケーノ・ハウス方面へ |
後半は案内板に従い、クレーター・リム・トレイルを歩いてボルケーノ・ハウス方面へ向かいます。ここでもまた大地から湧き上がる水蒸気を見ることができました。
しばらく歩いてゆくと視界が開け、所々、道からカルデラを望むことができるようになります。間近で見るよりは迫力は劣りますが、ここから眺めるカルデラも、一味違っていい感じですね。飽きを感じないさせない道のりです。
![]() 所々、カルデラを見ることができます |
![]() 森の中 |
![]() ボルケーノ・ハウスまであと少し |
![]() 戻ってきました! |
最後は、しっとりとした森の中を歩きます。坂道を登ってゆくとボルケーノハウスの脇へ出ました。ここが終点です。
「ハワイ・トレッキング」によると、このトレイルは早朝や雨の日に歩くのがお薦めと書かれています。水蒸気の量が多く、とても幻想的な雰囲気になるのだそうです。それはここだけでなく、ハレマウマウ火口やスチームベントでも同じことが言えて、雨の日に見たその2箇所は普段よりも水蒸気が凄かったのを覚えています。雨の日のサルファー・バンクスがどんな感じなのか、改めて味わってみたいものですね。
(2006年9月)
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