プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園 » ハワイ島の逃れの地

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園

評価 : 3.8

もくじ

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園 地図

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園 Pu'uhonua O Honaunau National Historical Park

営業時間:7:00~日没の15分後(ビジターセンターは 8:30~16:30まで)

車両:$5.00 または 1人:$3.00

nps.gov/puho/index.htm

Google Maps

ハワイ島 地図

逃れの地、プウホヌア

ハワイ語の「Pu'uhonua」には、「逃れの地」「聖域」といった意味があります。この場所は日本でいえば「駆け込み寺」のような存在でした。

日本の江戸時代の駆け込み寺は、夫と離縁するために妻が逃げ込んだ場所。当時は、妻側から離縁することができなかったからなんですよね。

さて。ここハワイでは、どのような人達が駆け込んできたのでしょうか?

公園のエントランス

公園のエントランス
By Drums600 at Wikipedia [Public domain], via Wikimedia Commons

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カプ制度 Kapu

かつてハワイには、カプ制度(掟)が存在していました。簡単に言えば「カプ」とは、衣食住などの生活全般に関する決まりごと。ポリネシア語の「tabu(tapu)」が語源となっています。ちなみに「タブー」もこれが語源。

カプ制度では「○○をしていけない」という決まりが、階級や職種、性別によって細かく定められています。たとえば…

  1. 男女が一緒に食事をしてはいけない
  2. 庶民は酋長の影を踏んではいけない
  3. 女性はココナッツ、豚、バナナ、タロ等を食べてはいけない

特に女性は禁止された食品も多かったりと、難儀な生活を強いられていた模様。

カプの内容については、下記サイトが大変参考になります。

参考サイト

カプを破ってしまったら?

当時は、カプを破ると災いが起こると恐れられていました。破った者は即死罪。それ以外の道はないという厳しすぎる掟です。

そこで王族達は、彼らが生き延びることができる「逃れの地」を設けました。それが「プウホヌア」です。プウホヌアは、ホナウナウだけでなくハワイ各地に造られたそうです。これらの地でカフナ(神官)から儀式を受けることで、彼らはその罪を許されることになりました。

とは言え、追っ手から逃れながらここに辿り着くのは容易ではなかったのだとか。

また罪人のためだけではなく、戦争中に戦火から逃れる地だったり、戦争の敗者が逃げ込む場所としても機能していました。

神殿、ハレ・オ・ケアヴェ(1822~1823年頃)

神殿、ハレ・オ・ケアヴェ 1822~1823年頃
William Ellis [Public domain], via Wikimedia Commons

カプ制度の終焉

この難儀なカプ制度は約300年も続いていましたが、1819年(カメハメハ2世 リホリホの名のもとに)摂政のカアフマヌによって廃止されることとなります。

カメハメハ2世 リホリホは、王位に就いた際「男女が同席して食事をしてはならない」というカプを故意に破り、災いが起こらないことを証明してみせました。そして、古い神々への礼拝を捨て、神殿や偶像、逃れの地を壊すよう命令したのです。

これは庶民のため。ではなく一説には、当時強い力を持っていたカフナ(神官)達の権威を失墜させるための政治的策略であったのだとか。

こうしてプウホヌアの地は、その役目を終えました。

そして約100年の月日が流れ、ホナウナウのプウホヌアは、1920年代にはハワイ郡の公園として、1961年には国立公園として管理されるようになりました。現在のこの公園は、州政府の国立公園管理局によって再建されたものです。

現在にも残る「KAPU」

現在も「カプ」という言葉は使われています。ハワイで「KAPU」と書かれた場所があったら、そこは「立入禁止」です。ご存じなかった方は覚えておいてくださいね。

カラレア・ヘイアウにある「KAPU」の文字

カラレアヘイアウにある「KAPU」の文字(サウスポイント)

見どころ

この公園の見どころは、再建された建造物。

神殿やティキ像が有名です。また園内は、王族たちが暮らしていた「ロイヤルグランド」、逃れの地「プウホヌア」の2つのエリアに分かれているのですが、両者を隔てていた壁、グレートウォールもなかなか興味深い。

人気のティキ像

人気のティキ像

見どころについての詳細は下記ページをご覧ください。

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天気と服装 Weather Information

ここに訪れたことは夏場の数回しかありませんが、どうにもこうにも暑い。汗だくになり倒れそうになります。ゆえに水は必須!陰になる場所も少ないので、帽子も忘れずに。

また、午後は曇りがちなので、綺麗な景色が見たかったら午前中に行きましょう。

2018年1月更新
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