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Hawaii Consolidated Railway / 蒸気機関車と乗客(1929年)
By National Library of Australia from Canberra, Australia [No restrictions], via Wikimedia Commons
ここハマクア・コーストには、その昔、列車が走っていたそうです。この件に関してBBS(現在は閉鎖)で、とてもディープな情報を頂戴したので、こちらに抜粋させて頂きます。
「シーニック・ルート近くから19号線を逸れて脇道を探検したら、"OLD RAILROAD WAY" という道に出くわしました。昔、汽車が走っていたのでしょうか?」
ナウヤングさん
というナウヤングさんのふとした疑問に、ALOHA NOPUの管理人、NOPUさんがとても詳しく答えて下さいました。
鉄道情報 その1
マウイやオアフに走っていたさとうきび輸送用の列車は、観光用に復活していたりもして有名ですよね。ハワイ島の東海岸にも、かつて、さとうきびを運ぶための汽車が走っていました。ハワイ島の鉄道はヒロの港を中心にケアアウを経てパホアの方まで延び、その後マウンテン・ビューの先まで延びて、ボルケーノ観光にも利用されたということです。
南方に延びる鉄道に比べ、北方に延びる鉄道は、ハマクア・コーストのたくさんの深い谷によって、建設が困難を極めたそうです。そのため当初の鉄道会社は破産してしまったそうですが、建設されたハマクアコーストの鉄道は、さとうきび輸送だけでなく、ハマクアコーストの景観を楽しむ観光客にも利用されたようです。
戦中も利用された鉄道も、1946年のツナミによる被害が決定的なダメージとなり、鉄道は再建されることはなく、ハイウェーへと運送の手段は移行されたそうです。
ナウヤングさんがみつけた OLD RAILROAD WAY は、ペペエケオの海側の辺りでしょうか?ハマクア・コーストの19号線は鉄道と平行している部分が多いそうです。
また、鉄道の高架橋をハイウェーの橋に利用もしているそうです。以上の情報の多くはラウパホエホエにある鉄道ミュージアムのHP (Laupahoehoe Train Museum )の受け売りです。こちらに写真なども多く掲載されていますよ。ラウパホエホエのミュージアムには当時の機関車が展示されているそうです。
NOPUさん
下記は、その後のナウヤングさんからの御返答です。NOPUさんの教えてくださったWEBサイトを元に、新たな情報を書いてくださいました。
鉄道情報 その2
出くわした OLD RAILROAD WAY は、未舗装道路で(4WDだったので) シーニック・ルートより海側、ペペエケオにある汚水処理場の北東(海側)あたりでしょうか。ODYSSEY の地図「WEST HAWAII」でも確認しましたが、どうも表示されていないようです。でも、緑色の標識がちゃんと立っていました。
博物館のHPまでご紹介ありがとうございます。何度も通過している道なのに、気づきもしませんでした。見ると、長い歴史があったんですね。メカニック責任者の家が博物館になっていることや、フラダンサーが観光客のために踊ったプラットホームやトンネルが残っていることなども、新鮮な驚きがありました。
「さすがアメリカ、ハワイ」と思ったのは、博物館が出来たのが 1998年で、その設立資金が篤志家、有志による寄付だったという点です。廃止されて何十年も経つのに、列車の歴史、先人たちのの労苦をきちんと形に残そうという姿勢には脱帽です。
ショップでは、資料や写真も展示され、ビデオも販売しているんですね。次回、時間があれば、ぜひ立ち寄りたいと思います。
ナウヤングさん
NOPUさん&ナウヤングさん、素敵な情報をご提供下さってありがとうございます。その後、私も実際に鉄道ミュージアムに行ってみました。(下の記事へ続く)
営業時間
月・水・木:10:00~15:00 / その他:予約制 / 定休日:主要な祝祭日
大人:$6.00 シニア:$5.00 / 学生:$3.00 / ファミリーレート:$15.00
1998年3月、ラウパホエホエ駅の敷地内にあった古い駅長の家が修復され、鉄道博物館としてオープンしました。ハマクアコーストの鉄道は、1899年から1946年に津波の被害を受けるまで続きましたが、その歴史が、この博物館によって守られています。
ロケーション
ミュージアムは19号線沿いの山側にあります。が、ちょっと分かりづらい。探しながらゆっくり走っていても通り過ぎてしまいました。目印は、緑の綺麗な芝生と赤茶色の車両、そして白いバッテンマークです。
目印の白いバッテン
赤茶色の車両
19号線を南下する場合
ラウパホエホエ展望台を通り過ぎて、約200m先にあります。見つけたら交差点を右折して、建物裏の駐車場に車を止めます。
19号線を北上する場合
25マイルマーカーを過ぎたら準備を。最初の交差点(25マイルマーカーから約500m先)の角にあります。その交差点を左折。もし通り過ぎてしまったら、ラウパホエホエ展望台で折り返しましょう。
館内の見学
優しげな管理人のおじいちゃんが館内を案内してくれました。なお館内は、写真撮影禁止の場所もあるのでご注意下さい。
当時の機関車の写真
線路が造られている様子
当時のハワイ島観光マップ。これは興味深かった。年代は不明ですが、当時の路線も載っていました。
当時のハワイ島観光マップ
屋外の見どころ
プラットホームの跡
実際に使われていたプラットホームの跡
ミュージアムと19号線の間にプラットホームの跡があります。これは知らなければ気づきません。確かにホームっぽい!
Wye(ワイ)
芝生の庭には、Wye(ワイ)と呼ばれるエリアがあります。
博物館の公式WEBサイトでは、「エンジンの方向を切り替えることができるエリア」と解説がありますが、イマイチよく分かりません。一般的な「Wye(ワイ)」の意味を調べてみると…
wye とは
〔鉄道〕 Y 線(Y-track delta siding):機関車またはまれに列車の方向転換のために敷設された Y 形の軌道施設;通例,終端駅に設けられる.
うーん。何となく分かったような分からないような??そんな Wye には3つの車両が並んでいます。
カブース(車掌車)
カブース(車掌車)
カブース(車掌車)とは、列車の最後部にある車掌が乗車する車両のこと。
HCR (Hawaii Consolidated Railway) で利用されていた車掌車のうちの一つをベースとして作られたレプリカ。HCR のマークが良い感じ。
ディーゼル・スイッチエンジン(入換機関車)
ディーゼル・スイッチエンジン(入換機関車)
ハワイ島に無傷のまま残る最後のエンジン。元々、錆びてスクラップにされていましたが、作動できるまでに修復されました。この博物館のシンボルとなる展示物であり「Rusty(錆びついた)」という愛称が付けられています。
ボックスカー(有蓋車)
ビショップ財団から寄付されたもの。爆薬を運ぶための車両として使われていたようです。
ボックスカー(有蓋車)
写真がこんなんでスミマセン…!まともに撮っていませんでした。
線路
線路
線路の幅が2種類ある
以上が Wye の展示物ですが、これらについての解説は特にないので前知識が必要かなと思いました。
下調べ必須
博物館は下調べしてから訪れた方が楽しめますね。
ここに記載した内容は、殆どが事後にWEBサイトで調べたものです。特に Wye エリアについては、ただ眺めただけで終わってしまいました。英語が堪能なら、スタッフに尋ねることもできたのでしょうが。または鉄道知識があれば、見ただけで分かるのかもしれません。
当方、英語力なし。鉄道知識もなし。まともに紹介できなくてスミマセン…!
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